地元の皆さまに向けた、Rain Theatreお披露目会が開催されました!
レポート執筆 地域連携広報担当 山根麻衣子
7月16日(日)「常磐線舞台芸術祭 2023」の会場のひとつである、南相馬市小高区のRain Theatreで、地元の皆さまに向けたシアターのお披露目、および常磐線舞台芸術祭を紹介するミニイベントを行いました。
このイベントは私たちではなく、地元の方が企画してくださったもので、30人以上の地元の皆さんが駆け付けてくださいました。
はじめに、当芸術祭ディレクターで、Rain Theatreを運営する柳 美里(ゆう・みり)より、柳 美里が南相馬市をはじめとする福島県浜通りに関わるようになったきっかけや、臨時災害放送局 「南相馬ひばりエフエム」での番組で約600人の地元の方のお話を伺ったこと、小高工業高校(当時)の作文の授業を担当したことから地元の高校生たちの話を聞くようになったことなどが話されました。
その後、2018年4月のフルハウスオープン、同年9月、10月に開催した柳 美里の演劇ユニット「青春五月党」復活公演、Rain Theatreオープンまでの軌跡と、地元の皆さんのご協力に対する感謝の思いが述べられました。
フルハウスオープンから見守ってくださっていた皆さまなので、うなづきながら聞いてくださっていた方も多くいらっしゃいました。
続いて、ブックカフェフルハウスとRain Theatreの改修などを手がけてくださった地元の建築家・橘正之さんより、建物の改修の概要をご説明いただきました。
古い建物だったため、耐震・防音などを鑑みて劇場設計したこと、47席+バリアフリーで、元々は木目だった壁を上演が映えるよう黒系の内装にしたことなどをお話しくださいました。
また、当劇場の椅子は、帝国劇場やパルコ劇場などで使用されているものと同じ椅子を設置しており、長時間の観劇となっても疲れないように設計してあるものだということが柳美里から説明があり、その設置にあたっての寄付に対するお礼もお伝えいたしました。
当芸術祭プロデューサーの柳 丈陽(やなぎ・たけはる)からは、すでに配架されているチラシをもとに演目の説明をいたしました。皆さん、チラシを広げながら興味津々の様子で聞いてくださいました。
特に、初日7月31日に地元・小高区の浮舟会館で行われるオープニングセレモニー「KEYNOTE SPEECH」は入場無料で、開会に向けてのトークイベントのほか、相馬野馬追で披露される相馬流山踊り、いわきのじゃんがら念仏踊り、浪江町の田植え踊り、富岡表現塾による朗読劇など、地域の伝統や文化を感じられる演目も盛り込んでいることなどをご案内いたしました。
最後に柳美里より、「各地で行われている芸術祭では、『はじめは演目や出演者を目当てに来たが、帰る頃には地元の人のおもてなしに感動したと言って帰る人が非常に多い』ということを聞いている。この芸術祭でも、浜通りを訪問した人たちが、地元の良さを感じて帰ってもらえたら」とメッセージをお伝えしました。
イベント終了後は、ブックカフェフルハウスに場所を移し、懇親会を行いました。
柳 美里も参加し、地元の皆さんとざっくばらんにお話しいたしました。
「楽しみにしています!」「この人(地元の方)を出演させたら(笑)」と言ったお声や、「ポスター貼るから下さい」というお声もいただき、その場でお渡しする場面も。
地元の皆さまのご協力あっての、常磐線舞台芸術祭です。皆さまの応援は、本当に励みになります。
イベントを企画してくださった志賀様、お忙しい中足を運んでくださった皆さま、思いを寄せて下さっている皆さま、本当にありがとうございます。
開幕まであとわずかとなりましたが、芸術祭に足を運んで下さった方と、地元とを「つなぐ、」芸術祭となるよう、準備を進めてまいります。
皆さま、引き続きよろしくお願いいたします。
■開催概要
会場 Rain Theatre
住所 福島県南相馬市小高区東町1-10(ブックカフェフルハウスに併設)
※JR小高駅より徒歩3分
■Rain Theatreでの上演演目
青春五月党『JR 常磐線上り列車―マスク―』
8/4(金)〜6(日)※プレ公演7/21(金)〜28(金)
https://joban-line-paf.jp/program/mask/
青年団『阿房列車』『思い出せない夢のいくつか』
8/10(木)〜12(土)
https://joban-line-paf.jp/program/aho-omoidasenai/
常磐線舞台芸術祭2023のプログラム詳細は、こちらからご確認ください。
https://joban-line-paf.jp/program/